SQL FROM句:外部結合(LEFT OUTER JOIN)の考え方

「社員マスタ」と「部署マスタ」というテーブルがあります。

今回は、社員は必ず部署に属しているというわけではなく、まだ所属部署が決まっていない状態の社員もいます。

社員マスタ
社員コード社員名部署コード
1テスト社員11
2テスト社員22
3テスト社員3null
部署マスタ
部署コード部署名
1開発部
2営業部

社員と所属部署の一覧を表示したい。また、所属部署が部署マスタに存在しない場合も表示したい。

SQLは下記のようになります。

SELECT T1.社員名
    ,T2.部署名
FROM 社員マスタ AS T1
    LEFT JOIN 部署マスタ AS T2
    ON T1.部署コード = T2.部署コード

今回はFROM句でJOINではなくLEFT JOINを使用します。

JOINでテーブル同士を結合することを「内部結合」、LEFT JOINでテーブル同士を結合することを「外部結合」と呼びます。

また、JOININNER JOINの省略形で、LEFT JOINLEFT OUTER JOINの省略形で、それぞれ意味は同じです。

内部結合と外部結合の違い

上記SQLのLEFT JOINの部分をJOINにして実行した場合、結果は下記になります。

実行結果
社員名部署名
テスト社員1開発部
テスト社員2営業部

「テスト社員3」のデータが表示されません。

JOINでは結合条件ON T1.部署コード = T2.部署コードに該当しない場合は、データを取得しないからです。

LEFT JOINでは、テーブルをメインのテーブル(社員マスタ)とJOINする結合テーブル(部署マスタ)という考え方をします。

結合条件に関わらず、メインのテーブルは必ず出力します。

わかりやすくするために、結合条件を除いたSQLを実行してみます。

SELECT T1.社員名
    ,T2.部署名
    ,T1.部署コード AS 社員_部署コード
    ,T2.部署コード AS 部署_部署コード
FROM 社員マスタ AS T1
    LEFT JOIN 部署マスタ AS T2
    ON 1=1
実行結果
社員名部署名社員_部署コード部署_部署コード
テスト社員1開発部11
テスト社員1営業部12
テスト社員2開発部21
テスト社員2営業部22
テスト社員3開発部null1
テスト社員3営業部null2

赤背景の行は、結合条件ON T1.部署コード = T2.部署コードを追加した場合は、条件にマッチしないため、出力されないデータです。

LEFT JOINはメインとなるテーブル(社員マスタ)のデータは結合条件に関わらず出力されるため、JOINの場合は出力されなくなってしまうテスト社員3のデータは、結合するテーブル(部署マスタ)と紐付かない状態で出力されます。

テスト社員3は部署マスタとは紐付いていないため、部署_部署コードや部署名にはnullが入っています。

実行結果
社員名部署名
テスト社員1開発部
テスト社員2営業部
テスト社員3null

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