SQL ORACLEのROWNUMで行番号を取得する際の注意点

Oracleで行番号を取得する際の基本的な考え方と注意点を紹介します。

行番号はROWNUMで取得することができます。注意しなければならないのは、ORDER BYでソートする場合です。ORDER BYはSELECT句でROWNUMを採番した後に行われるため、例えば下記のようなSQLを実行した場合、行番号も含めてソートされてしまいます。

SELECT
    ROWNUM 行番号
    ,T1.社員コード
    ,T1.社員名
FROM
    社員マスタ T1
ORDER BY T1.社員コード
実行結果
行番号社員コード社員名
51テスト社員1
332テスト社員2
6723テスト社員3
174テスト社員4
145テスト社員5

なので、社員コードでソートして上位5件を取得したい場合、下記のようなSQLでは正しく取得することができません。

SELECT
    ROWNUM 行番号
    ,T1.社員コード
    ,T1.社員名
FROM
    社員マスタ T1
WHERE
    ROWNUM BETWEEN 1 AND 5
ORDER BY T1.社員コード
実行結果
行番号社員コード社員名
51テスト社員1
124テスト社員24
2243テスト社員243
4467テスト社員467
3589テスト社員589

なぜなら、WHERE句で指定しているROWNUMORDER BYでソートする前の行番号だからです。

社員コードでソートして取得したデータに対して1行目から行番号を振りたい場合は、下記のように副問い合わせを利用します。

そしてその行番号に対してWHERE句で条件を指定すれば、上位10件を正しく取得することができます。

SELECT
    ROWNUM 行番号
    ,T1.社員コード
    ,T1.社員名
FROM (
    SELECT
        T1.社員コード
        ,T1.社員名
    FROM
        社員マスタ T1
    ORDER BY T1.社員コード
) T1
WHERE
    ROWNUM BETWEEN 1 AND 5
実行結果
行番号社員コード社員名
11テスト社員1
22テスト社員2
33テスト社員3
44テスト社員4
55テスト社員5

しかし、まだ問題があります。ページング処理などで6件~10件のデータを取得したい場合、WHERE ROWNUM BETWEEN 6 AND 10としても正しく取得することができません。

WHERE句にROWNUMの条件を指定して絞り込むと、SELECT句で採番したROWNUMがまた変わって、そうするとWHERE句のROWNUMで絞り込むデータも変わって...といった感じで、正しく取得することができません。(この理由は個人的な勝手なイメージです。正しく取得できないちゃんとした理由はありますが、難しくて混乱してしまうのでここでは説明しません。)

正しく取得するためにはさらに副問い合わせをして、採番した行番号に対してWHERE句で絞り込みを行うようにします。

SELECT
    T1.行番号
    ,T1.社員コード
    ,T1.社員名
FROM (
    SELECT
        ROWNUM 行番号
        T1.社員コード
        ,T1.社員名
    FROM (
        SELECT
            T1.社員コード
            ,T1.社員名
        FROM
            社員マスタ T1
        ORDER BY T1.社員コード
    ) T1
) T1
WHERE
    T1.行番号 BETWEEN 6 AND 10
実行結果
行番号社員コード社員名
66テスト社員6
77テスト社員7
88テスト社員8
99テスト社員9
1010テスト社員10

何階層も副問い合わせを実行すると、処理が複雑になってしまいます。ROWNUMではなくROW_NUMBER()を使えば副問い合わせをせずに、ソートしたあとの行番号を取得することができます。

SELECT
    T1.行番号
    ,T1.社員コード
    ,T1.社員名
FROM (
    SELECT
        ROW_NUMBER() OVER(ORDER BY T1.社員コード) 行番号
        ,T1.社員コード
        ,T1.社員名
    FROM
        社員マスタ T1
) T1
WHERE
    T1.行番号 BETWEEN 6 AND 10
ORDER BY T1.行番号

集計関数(SUM,COUNT,MAXなど)にOVER(...)つけて、分析関数として、効率よくデータを集計することができます。

SQL OVER句の分析関数で効率よくデータを集計するで分析関数の基本的な使い方を紹介します。


関連記事

  • SQL WITH句でVIEWを作成し重複するSQL文をまとめる

    WITH句を使えば1つの副問い合わせ(SQL)を複数の箇所で使いまわすことができます。例としてSQL 副問い合わせの基本を理解するで扱ったFROM句の副問い合わせのSQLをおさらいします。※今回は学習...


  • SQL WHERE句でデータを絞り込む

    「社員マスタ」と「部署マスタ」というテーブルがあります。今回は、社員マスタに「年齢」カラムを追加してあります。年齢が25歳以上で営業部に所属する社員を表示したい。SQLは下記のようになります。取得する...


  • SQL UPDATE文でデータを更新する

    UPDATE文でデータベースに新しいデータを更新する方法を紹介します。「社員マスタ」というテーブルがあります。カラムは下記のとおりです。テスト社員2の年齢を31歳に更新したい場合、以下のようなSQLを...


  • SQL 副問い合わせの基本を理解する

    副問い合わせとはSQL文の中に入れ子でSQL文を指定することをいいます。例えば下記のSQL文は副問い合わせを使用しています。副問い合わせはWHERE句だけでなく、SELECT句やFROM句でも使用する...


  • SQL SELECT句の基本的な使い方

    SELECT句ではデータベースの指定したテーブルからデータを取得する際に、どの項目を取得するか指定します。下記に具体的な使い方を紹介します。「商品マスタ」というテーブルがあります。カラムは下記のとおり...


  • SQL SELECTした結果をINSERTで登録する

    SELECTとINSERTを組み合わせて効率よくデータを登録することができます。SELECT文で取得したデータをINSERT文でデータベースに新しいデータを登録する方法を紹介します。「社員マスタ」とい...


  • SQL ROLLUP文で小計行・合計行を出力する (oracle, sql server)

    「社員マスタ」と「売上明細」というテーブルがあります。売上明細テーブルには、社員の売上情報が格納されています。社員ごとに、会社ごとの売上合計を表示し、社員ごとにすべての会社の小計行も出力したい、また最...


  • SQL チューニングでレスポンス改善に効果のあったポイント

    SQLのレスポンス改善に効果のあった対応内容をまとめます。環境はOracleですが、他のデータベースでも参考になると思います。パフォーマンスは同じようなSQLでもテーブルのインデックスなどの構成やデー...


  • SQLとプログラミング言語の考え方の違い

    SQLは他のJAVAやC言語などのプログラミング言語とは異なる考え方で、実装を行う必要があります。プログラミング言語は基本的には上から順番に実行されていきます。これを手続き型言語と呼ぶことが多いのです...


  • PL/SQL プロシージャでSQL文の中で条件分岐を行う

    PL/SQLプロシージャで、パラメータなどの値によってSQLの条件を変更するとき、IF文で条件分岐をすることができますが、IFとELSEで同じようなSQLの場合は、同じようなSQLを複数箇所に記述しな...