SQLとプログラミング言語の考え方の違い

SQLは他のJAVAやC言語などのプログラミング言語とは異なる考え方で、実装を行う必要があります。

手続き型言語

プログラミング言語は基本的には上から順番に実行されていきます。これを手続き型言語と呼ぶことが多いのですが、SQLは手続き型言語ではありません。

例えば以下のような課題があるとします。

社員マスタに登録されている全社員のうち、営業部で年齢が30歳以上の社員の給与を3万プラスしたい

社員マスタは以下のようにします。(コードなどのキー項目は今回は特に考えないこととします)

社員マスタ
社員名部署名年齢給与(万)
テスト社員1開発部2220
テスト社員2営業部3025
テスト社員3営業部2015
テスト社員4開発部4030

この課題を手続き型言語の考えで行う場合、以下のように、フローチャートなどでわかりやすくすることがあります。

社員マスタから全社員を取得 → 1社員ずつループし、部門と年齢をチェック → 対象社員の場合は給与を3万プラスする

この考え方でSQLを実装する場合、ループ処理や分岐処理があるため、ストアドプロシージャなどを作成することになります。

しかし、考え方を変えればSQLはもっと簡単に実装することができます。

集合操作

個人的な感覚ですが、SQLは手続き型言語のように、上から考えるのではなく、集合を操作するという感覚で実装するとうまくいくように思います。

また、上からではなく、逆に下から考えるという発想も必要だと思います。

例えば上記の例だと、まずは社員マスタを更新するという処理から考えます。つまり、UPDATE 社員マスタの部分をまず実装します。(下から考える)

条件を加えなければ全社員が対象となるので、WHERE句で部門と年齢を絞り込むように実装します。(集合操作)

このように考えて実装したSQLは下記のようになります。

UPDATE 社員マスタ T1
SET T1.給与 = T1.給与 + 3
WHERE
  T1.部門 = '営業部'
  AND T1.年齢 >= 30

上記の例のようにシンプルなSQLでは、特に何も考えずに上のSQLが書けてしまうかもしれません。

しかし条件が複雑になってくると、わかりやすくしようとフローチャートを作ったが故に、手続き型言語のように考えてしまうことが多くなってしまいます。

プログラミング言語の基本であるif(条件分岐)やfor(繰り返し)はSQLでは使えないので、1ステップずつ実行するのではなく全件に対して絞り込むという発想が必要になってきます。


関連記事

  • SQL WITH句でVIEWを作成し重複するSQL文をまとめる

    WITH句でVIEWを作成し重複するSQL文をまとめる方法を説明します。WITH句を使えば1つの副問い合わせ(SQL)を複数の箇所で使いまわすことができます。


  • SQL OVER句の分析関数で効率よくデータを集計する

    分析関数を使用すれば、効率よく簡単にデータを集計することができます。集計関数COUNTの後にOVERを指定して、分析関数として集計します。OVERの中のPARTITION BYとORDER BYで分析...


  • SQL ORDER BY句で取得したデータを並び替える

    ORDER BY句で取得したデータを並び替える(ソート)方法について説明します。取得するデータを並び替えるには、ORDER BY句でソートしたいカラムを指定します。


  • SQL oracleでnullを比較する際の注意点

    oracleでnullを扱うときに注意する点をまとめました。値がnullのデータを取得したいときは、イコール(=)ではなくIS NULLで取得する必要があります。nullも含めて取得する場合は、NVL...


  • SQL MERGE文でINSERTとUPDATEを一回で行う

    テーブルにデータがすでに存在している場合は更新(UPDATE)、存在していない場合は登録(INSERT)をしたい場合があると思います。MERGE文を使えば一回のSQLで、INSERTとUPDATEの処...


  • SQL PARTITION BYで効率よくデータを取得する

    PARTITION BYをうまく使用すれば、効率よく簡単にデータを集計だけでなく、取得することができます。PATITION BYで部署コード単位で集計することができるようになります。売上累計の降順で並...


  • SQL INSERT文でデータを登録する

    INSERT文でデータベースに新しいデータを登録する方法を紹介します。テーブルに新しいデータを登録したい場合、以下のようなSQLを実行します。


  • SQL インデックスが効かない場合の原因と対処法

    テーブルにインデックスを張っていても実行計画を見るとなぜかテーブルがフルスキャンされていて「なんで?」となった経験があるかと思います。せっかく張ったインデックスが効かないSQLの実装例と対処法を紹介し...


  • SQL IN句をEXISTS句に変換する方法

    IN句をEXISTS句に変換する方法を紹介します。IN句よりもEXISTS句のほうがパフォーマンスが良くなる場合が多いので、主にレスポンス対策としてこの書き換えを行うことが多いと思います。


  • SQL IN句に1000件以上要素を指定したときのエラーの対処法

    SQLのIN句に1000件以上指定するとORA-01795: リストに指定できる式の最大数は1000です。のエラーが発生してしまいます。EXISTS句に書き換えられる場合は書き換えてしまうのが一番簡単...