ドイツサッカーの育成から学ぶ、サッカー指導者や子育ての勉強におすすめの1冊

ドイツサッカーの育成についての本ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする 自主性・向上心・思いやりを育み、子どもが伸びるメソッドを読みました。

小中学生の世代のドイツサッカーの育成についての話が中心になりますが、サッカーとは関係ない子供との接し方や、子育ての考え方について、とても勉強になりました。

ドイツサッカーの歴史と、育成改革について、以下のような背景があったようです。

当時(90年台)のドイツは結果至上主義で、子供のころから、試合に勝つことを目的に練習を教えられていましたが、2000年あたりから国際大会で全く結果が出なくなってしまいました。

育成方針を見直し、子供の世代では全国大会は行わず、地域の大会でもトーナメントではなく総当たりで順位はつけない方針になりました。

その結果、勝つことを目的に背の高い子や足の速い子ばかりが優遇されるようなことがなくなり、いろんな子供がサッカーを楽しめる環境になりました。

また、子供たちにも精神的な余裕ができ、チャレンジ精神も生まれました。

その育成方針で育った世代が2014年のワールドカップで優勝したのです!

感想

私は普段から海外サッカーをよく見ているのですが、確かに、昔のドイツ代表はフィジカル重視のサッカーだった印象がありますが、最近は小柄なテクニシャンが増えてパスサッカーが主体になった気がします。

特に2010年の南アフリカワールドカップでは、20代前半の若手主体のチームで、イングランドやアルゼンチンなどの強豪チームを次々と倒していったのはとても印象に残っています。

若手の台頭にはこのような背景があると知れてとても勉強になりました。

サッカーのことだけではなく、子育てについての考え方もとても勉強になりました。

一番印象に残っている言葉は、「子供は親が何もしなくても勝手に育つ。親が考えるべきなのは育て方ではなく育ち方(育つ環境)だ」です。(原文とは少し違うかもしれませんが、、)

子供には精神的な余裕を与えることが大事という点から、ゆとり教育を一方的に否定するのも考えものだと感じました。

ゆとり世代は実は最強世代なのかもしれません。。

ゆとりかどうか、というよりも子供を精神的に追い詰めないように注意することが必要だと感じました。

少年サッカーの指導者や、子育ての勉強をしたい方にはぜひおすすめの1冊です!

ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする 自主性・向上心・思いやりを育み、子どもが伸びるメソッド


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