もう一度やり直したいときに読みたい小説5冊
何かに失敗したときや、大切なものを失ったとき、すぐ前向きになるのは難しいです。ゆっくり生活を取り戻していく人を描いた小説を5冊紹介します。
カラフル/森絵都
死んだ「ぼく」の魂が、罪を思い出すために中学生の体で生活をやり直します。学校や家族の問題が見えてきますが、最初に見えていたことがすべてではありません。
深刻な題材なのに、少し不思議で読みやすい話です。一つの色だけで人を決められないという題名の意味が、読み終わるころに伝わってきました。
幽霊人命救助隊/高野和明
自殺した4人の幽霊が、天国へ行くために自殺しようとする100人を救うことになります。
設定は変わっていますが、抱えている問題は現実的です。人を助けようと動く中で、4人自身も自分の死や人生を見直していきます。重いテーマを扱いながら、物語として勢いよく読めるところがよかったです。
生きるぼくら/原田マハ
ひきこもっていた青年が、母がいなくなったことをきっかけに、祖母のいる蓼科へ向かいます。そこで米作りに関わり、止まっていた生活が少しずつ動き始めます。
急に性格が変わるのではなく、人と一緒に体を動かし、毎日の仕事をすることで変化していくところがよかったです。食べることや働くことの力を素直に感じられます。
昨夜のカレー、明日のパン/木皿泉
夫を亡くしたテツコと、その義父が一緒に暮らしながら、少しずつ死を受け入れていく物語です。
悲しみが消えるわけではありませんが、ごはんを食べたり誰かと話したりする普通の日が続きます。立ち直ることを大げさに描かないため、かえって温かく感じました。
虹の岬の喫茶店/森沢明夫
岬の先にある小さな喫茶店へ、事情を抱えた人たちが訪れます。店を営む女性とコーヒー、音楽との出会いが、それぞれの生活に少し変化を与えます。
すべての問題が一度に解決する話ではありませんが、知らない場所へ出かけ、誰かと話すだけでも気持ちが変わることがあります。読後は海の見える喫茶店へ行きたくなりました。
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