canvasのアニメーションの基本的な考え方

html5 canvasで円・円弧を描画するまでで多角形や円などの図形を描画できるようになりました。

今回は描画した図形を動かしてアニメーションを行う方法を紹介します。

アニメーションの考え方

アニメーションはパラパラマンガのように、微妙に違う静止画を連続で切り替えることによって動いているように見せることで表現します。

canvasでも、描画する図形を微妙に変化させながら何回も連続で再描画することでアニメーションを表現します。

ループ処理

連続で描画するためには、描画処理の関数をループで何回も呼ぶ必要があります。ループ処理はsetTimeoutなどでも可能ですが、ここではrequestAnimationFrameを使用します。対応していないブラウザもあるので、以下のように定義します。

var requestAnimationFrame = ( function(){
  return window.requestAnimationFrame ||
    window.webkitRequestAnimationFrame ||
    window.mozRequestAnimationFrame ||
    window.oRequestAnimationFrame ||
    window.msRequestAnimationFrame ||
    function(callback){
      window.setTimeout(callback, 1000.0 / 60.0);
    };
})();

実装例

x座標の位置を変数にして、ループするごとに少しずつ加算して表示することにより、横移動をするアニメーションを再現できます。

$(function ($) {
  //描画処理をファンクションで定義します
  function drawCircle(){
    context.beginPath();
    context.arc(x, 300, 30, (0/180)*Math.PI, (360/180)*Math.PI);
    context.fillStyle = 'rgb(0, 255, 0)';
    context.fill();
  };

  //アニメーションの処理
  function loop() {
    requestAnimFrame(loop);
    //描画をクリア
    context.clearRect(0,0, context.canvas.width, context.canvas.height);
    //ループ毎にx座標を加算
    x += 1;
    //x座標が領域外の場合は最初の位置に戻す
    if(x>canvas.width()) x=0;
    //描画処理
    drawCircle();
  }

  var canvas;
  var context;
  var x; //x座標

  canvas = $('#c1')[0];
  if (canvas.getContext){
    context = canvas.getContext('2d');
    x = 0; //x座標
    loop(); //アニメーションを実行
  }
});

数学のグラフのように、y座標の位置をx座標の位置によって変化させれば以下のようなアニメーションも可能です。

$(function ($) {
  //描画処理をファンクションで定義します
  function drawCircle(){
    context.beginPath();
    //y=sin(x)のグラフを再現
    context.arc(x, (Math.sin((x/180)*Math.PI))*100+300, 10, (0/180)*Math.PI, (360/180)*Math.PI);
    context.fillStyle = 'rgb(0, 0, 255)';
    context.fill();
  };

  //アニメーションの処理
  function loop() {
    requestAnimFrame(loop);
    //描画をクリア
    context.clearRect(0,0, context.canvas.width, context.canvas.height);
    //ループ毎にx座標を加算
    x += 1;
    //x座標が領域外の場合は最初の位置に戻す
    if(x>canvas.width()) x=0;
    //描画処理
    drawCircle();
  }

  var canvas;
  var context;
  var x; //x座標

  canvas = $('#c1')[0];
  if (canvas.getContext){
    context = canvas.getContext('2d');
    x = 0; //x座標
    loop(); //アニメーションを実行
  }
});

関連記事

  • html5 marginとpaddingで余白を設定する

    htmlで余白の設定をするときは、marginとpaddingのスタイルを使用します。例えば、以下のように色を分けて表示しても、要素どうしがくっついてしまい、わかりづらくなってしまいますので、余白を設...


  • html5 classを使って同じstyleをまとめる

    スタイルを各要素の中にたくさん書くとわかりづらくなってしまいます。以下のように、同じスタイルを複数の箇所に記載しているときは、classを使えば同じスタイルを1箇所にまとめることができます。クラスはh...


  • html5 ブロック要素とインライン要素を理解する

    htmlの要素には大きく分けてブロック要素とインライン要素があります。今回はこの2つの要素の違いについて説明します。例えば以下のhtmlで、トマトについての説明の箇所の背景色を赤、ピーマンについての説...


  • html5 ボーダーのスタイルで罫線を表示する

    pタグとh1タグの段落と見出しで読みやすい文章構成を作成する方法は段落と見出しを表示して、見た目をわかりやすくしました。今回は罫線を引いて、より見た目をわかりやすくする方法を紹介します。文字色を変える...


  • pタグとh1タグの段落と見出しで読みやすい文章構成を作成する方法

    前回ホームページ入門・初心者向け html5の基本的な文法までで、htmlをブラウザで表示することができるようになりました。今回からは、実際にhtmlでのいろいろな表現方法を紹介していき、最終的にはき...


  • ホームページ入門・初心者向け html5の基本的な文法

    前回初めてのホームページ作成のためのhtmlの基本でホームページの作成にあたって、「htmlとは何か?」ということを説明しました。今回は、実際にhtmlをどのように書いていくのか説明します。※この記事...


  • 初めてのホームページ作成のためのhtmlの基本

    プログラミングの経験もなく、初めてホームページを作成しようと考えている人に向けて、htmlの基本を数回に分けて説明します。予備知識としてホームページの基本的な仕組みと考え方でホームページの基本的な仕組...


  • cssで三角形を表示する方法

    画像を使わずに、cssでスタイルを指定するだけで三角形を表示させる方法を紹介します。三角形を表示させるにはborder(枠線)を使用します。なぜborderで三角形を作れるのか、まずはその説明をします...


  • cssだけでホバー時にバルーンポップアップを表示させる

    javascriptを使わず、cssだけでマウスホバー時に、バルーンポップアップを表示させる方法を紹介します。完成形は以下のようなイメージです。最初に完成形のcssを記載します。cssはjavascr...


  • canvasでグラデーションを表現する

    canvasのアニメーションで軌跡・残像・フェードアウトを表現するまではいろいろな図形を描画したり、描画した図形を動かしてアニメーションを表現する方法を紹介しました。今回は単色だけでなく、グラデーショ...